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【動画】心斎橋パルコで「最果タヒ展」 空間全体で詩を体感するインスタレーション

 心斎橋パルコ(大阪市中央区)14階パルコイベントホールで3月5日から、現代詩人・最果タヒさんの詩を展示する「最果タヒ展 われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。」が開かれる。4日、内覧会が行われた。

 

詩で埋め尽くされた会場
「詩」で埋め尽くされた会場

 同展の「詩の展示」は、至る所に詩が展開された空間を、読者が歩き回って体験するインスタレーション。会場内の写真撮影は可(動画は不可)。併せて、詩のポストカード阪急沿線セットなどの展覧会記念グッズを販売する。

 

【最果タヒさんのメッセージ】
言葉は、常に運動をしている。何億人もの人がその言葉を用い、それでいて、それぞれが少しずつ違った意味や印象を、言葉の向こうに見出している。だからこそ言葉は、刻々と変化し、運動を続けている。わたし一人が、言葉を一方的に、道具として用いることなどできず、常に、言葉が抱える無数の意味や価値の渦に巻き込まれていく。そのコントロールのできなさ、言葉に振り回される瞬間に、わたしは「言葉に書かされている」と感じます。それは時に、わたしよりも深く「わたし」を捉える言葉となる、わたしを飛び越えた、別の何かへと変貌する言葉となる、それこそが、わたしにとっての「書く喜び」です。言葉がわたしの代弁者として、世界へ出ることなどありません。わたしはいつも置き去りにされ、それこそが痛快であるのです。
知らない自分に、言葉で会うこと。それは、自分の底さえ突き破り、その向こうの、自分ですらないものへと、繋がることだ。だからこそ言葉は、書かれ、他の誰かに読まれることをじっとじっと待っている。
 
詩の展示。
言葉が、わたしを飛び越える。
それは、「読む」瞬間もきっと同じです。読むことは、与えられた言葉を受動的に読むのではなく、その言葉を自分だけの言葉へと変容させていく行為だと思う。そのとき、言葉の変化は、読むその人の予想を、そしてその人自身を、時に追い越していくだろう。それは「書かれた言葉」のスピードであると、読み手は思うのかもしれない。けれど、あなたも加速している、あなたの言葉が、加速している。そのスピードを、肌で、気配で、空間として、感じられる場所を、私は「詩の展示」と呼んでいます。
 
われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。あなたしか立つことのできない確かな星から、どうか、言葉を見に来てください。

■最果タヒ展
われわれはこの距離を守るべく生まれた、夜のために在る6等星なのです。
会場:心斎橋パルコ14階パルコイベントホール
会期:2021年3月5日(金)~3月21日(日) 10:00~20:00
※入場は閉場の30分前まで
入場料:一般800円、ミニ本付チケット1,800円
※優待等の詳細はPARCO ART(art.parco.jp)をご確認ください。
主催:キョードー大阪/パルコ
URL:https://iesot6.com/

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  • 心斎橋パルコで「最果タヒ展」

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