「ブラリと大阪へ」MV公開、大阪出身のレゲエ・シンガーRAYさんにインタビュー
6月16日に「ブラリと大阪へ」のミュージックビデオを公開した大阪出身のレゲエ・シンガーRAYさんにインタビューしました。
――シンガー・ソングライターからレゲエ・シンガーに転身した経緯は?
もともと音楽自体は父親がフォークバンドをやっていたので、その影響で家にギターがあるのが普通の状態でした。父親は年に1回ワンマンライブをやっていたぐらい。その中で育ってきて、19さん、コブクロさん、ゆずさんとかを目指して、堺東の商店街で路上ライブもやっていました。その中で久々に会った幼なじみの子がレゲエの回すほう(DJ)をやっていて、その子の家に録音機材があったのでフォークとかポップスの音を録りに行ったときに、レゲエのトラック(カラオケ)をもらって、歌を書いてみたらと勧められたのが転身したきっかけです。入り方が特殊で、リスナーからではなくて歌を書いてからレゲエに出会った感じですね。
――レゲエの修行にジャマイカにも行ったそうですね
レゲエ自体が音楽的に知らなかったものが多くて、そこが刺激的でした。韻を踏むとか、それとラバダブという文化があって、舞台にマイクが2本置いていて、それを自由に取り合って、一つのカラオケで自分の持ち歌を歌い合うみたいな。最初にびっくりしたのがその文化ですね。6帖ぐらいのステージに20人ぐらい集まったりして、歌っている途中にマイクを取られたりもしました。自分でやっていて興奮したり、落ち込むことがあったりした中でどんどんのめり込んで、曲も作るようになって。今はそうでもないですけど、僕たちの時代はジャマイカに行かないとレゲエ・アーティストとして認められないような風潮で、2カ月半ぐらい滞在しました。日本に帰ってきたぐらいに、「やってもないのに」という僕の中でも代表曲がクラブでもかかるようになって、レゲエの世界で生きていけるようになりました。
――曲を聴いてメッセージ性が強いイメージを持ちましたが
俺的な感覚なんですがレゲエの歌詞って心の叫びを歌詞にしていることが多くて、良い意味でも悪い意味でもあまり比喩して表現したりせずに、直接的な言葉でメッセージを伝えるのが大事かなと思っています。先輩たちの歌を聴いてもそんなイメージですね。
――6月16日に公開した「ブラリと大阪へ」のMVは?
コロナ禍で飲食業が大変な状況になっている中、大阪の飲食関係のTabePark JAPANという会社と一緒に、ミナミが活気のある街に戻ってほしいという思いのもと企画しました。僕もアメ村とかミナミでよく遊ぶので。「Go To Eat キャンペーン」の「おかえりミナミ大作戦」という取り組みで今は緊急事態宣言の影響で延期になっていますが、それのテーマソングでもあります。曲の中身に関しては「ザ・大阪」をどう表現するかを目指したので、そのテーマだとレゲエじゃないほうが良いと考えました。聴いていただいたらわかりますが歌謡曲、昭和な感じです(笑)。大阪プラス昭和を出せたらとトラックメイカーと一緒に作りました。歌詞もグリコの看板、かに道楽、ひっかけ橋とか大阪の人はもちろん、大阪以外の人も聴いても大阪のことを歌っているとわかるようなワードを散りばめています。大阪に遊びに行きたくなるような歌詞とメロディーになっています。
――今回のミュージックビデオでは道頓堀川で船に乗られていますね
大阪人はあれに乗らないじゃないですか(笑)。これまでは乗っていた人に手を振っていた側なので。川沿いの道は何度も歩いたことがありますが、道頓堀川からの視点を見たことがなかったのでかなり新鮮で撮影がおもしろかったです。MV自体も気に入っています。
――昨年からユーチューブにも注力していますね
今までMVも自分のチャンネルに出してなかったんです。自分のチャンネルで自分の音楽、映像を発信していくことが大事だなと思って。僕の人間性も好きでいてくれている人もいるので、そういうものを見せて行けたらと、ちょっとした企画もしています。スタッフは僕の言ったことを形にしてもらっています。
――コロナ禍でライブ活動の影響は?
僕らの業界はイベントに呼ばれることが多く、年90回ぐらいはしていたのですが昨年は数えるほどしか出来なかったです。今年はちょっと増えてきましたね、8月~10月もライブが入ってきています。
――これからの予定は?
2022年2月23日に、なんばHatchでのワンマンライブが決まっています。そこに目掛けて動いて、音源も制作しています。正直不安もありますけど、期待が上回るように自分自身も引き締めてやっていきたら。
――大阪に対しての思いは?
やっぱりミナミが元気ないのは寂しいですね。今は気軽にミナミに来てといえないですけど、行ける状況になったら遊んでほしい。大阪が元気だと関西が元気に、関西が元気だと日本が元気になると思います。「ブラリと大阪へ」はその思いで作りました。
RAY公式サイト:https://singer-ray.com/
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